space > 天の川





私達の住む銀河系が、直径10万光年の凸レンズ状に広がった約2000億個の星がひしめきあっている恒星の大集団であること、天の川として星空をくるりと1周している淡い光の帯は、私達が銀河系の星の集まりを内側から眺めていることによるもので天の川の一番膨らんだ射手座の付近が銀河の中心です。

昔の人々にとっての天の川は文字通り流れる川で、エジプトでは「天のナイル川」、バビロニアでは「天のユーフラテス川」、インドでは「天のガンジス川」、中国ではきらめくその印象から「銀河や銀漢」と呼ばれました。

中世以前の科学者達は、銀河を大地から発するガスが天にのぼって浮かんだものだとか、空のつぎ目がほころびて白い天の炎がもれているのだと言っていました。これが無数の星の集まりだと見破ったのは、はじめて天の川に望遠鏡をむけたガリレオで、さらに、W・ハーシェルが天球での星の散らばりかたを数えて、銀河が凸レンズ状の恒星の集団であることをつきとめたのです。















ギリシア神話では、
銀河を大神ゼウスの后ヘーラの乳であるとしています。
英雄ヘルクレスがまだ赤ん坊だった頃、
彼を不死身にしようと考えたヘルメスが
眠っているヘーラの乳房を赤ん坊に吸わせました。
びっくりして目を醒ましたヘーラは赤ん坊を突き飛ばしましたが、
ヘルクレスに強く吸われた乳房からは勢いよく乳がほとばしり出て、
空にかかり天の川になったと言います。
英語の「Milky Wey」はここから出たものです。