ギリシア神話 /
この星座の固有名のある星について
【学名】 Cassiopeia 【略符】 Cas
【英名】 Cassiopeia
【日本名】 カシオペヤ
【面積】 598.41平方度
【20時子午線通過】 12月2日 |
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カシオペヤ座は、秋から初冬にかけて天頂付近に見られる大きく明るい星座で、
5個の星がW字形に並んでいるのがこの星座です。北極星を中心にして北斗七星とほぼ同じ距離の反対側に位置し
北斗七星が低い冬の季節は北の空高く昇るので、その角の2等分線で北極星を差します。また北斗七星と同様に
時刻を教える星座として昔から航海の大切な星でした。この星座の起源は古く、紀元前3500年頃までさかのぼるといわれます。
日本でも各地で「錨星(いかりぼし)」「山形星」「蝶星(ちょうこぼし)」などと呼ばれ親しまれていました。
ギリシアには神話とは別に「ラコニアの鍵」という名前があり、ラコニアとは古代ギリシア南部の国首都スパルタで知られた国で、鍵はこの地の発明品だといわれています。
アラビアではこのW文字を手とし、プレアデス星団、ペルセウス座からこのカシオペヤまでを右手、
そしてずっと南のくじら座にいたるまでを左手と考えて、『 プレアデスの両手 』
と呼ばれる、およそ天球の半分の天域で見る星列があります。
この巨大な両手は爪を中近東の草の汁のマニキュアで染めた手だといわれています。
またアラビアでは他にも、足を折り曲げて座っているラクダの姿ともいわれていたそうです。
星座絵にはギリシア神話にちなんで王妃が椅子にしばりつけられた姿で描かれます。
また、 「カシオペヤ座,アンドロメダ座,ケフェウス座,ペルセウス座」 の4星座は、秋の夜空を飾る
『 古代エチオピア王家の4星座 』
と呼ばれています。
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NGC457
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比較的若い星の集まりで、星座絵ではカシオペヤの腰のあたりに位置する散開星団です。
この星団は天の川の中ほどに位置するので、周辺にも大小さまざまな星団が点在していますので、
双眼鏡では少し分かりにくいですが、口径10cmほどの望遠鏡があればこの天域を十二分に楽しむことができます。
写真中で一番明るく輝く星はカシオペヤ座φ( フィー)星(5等)、
星団中心部で一番明るい星は赤色超巨星で、みかけの明るさは8.6等ほどなので暗い星のように思えますが、
実際は絶対等級-5.2等と、太陽の約一万倍の星です。
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+- 写真は天体写真家北原勇次さん撮影 -+
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